ある日ある研究室の会話
2009年11月28日 (土)
2009年11月28日 (土)
はじめまして。
湘南の風です。東京工科大学CS学部の教員です。
英語の試験を受けるときに、一番不安になるのが、英単語をどれだけ覚えているか、試験で知らない単語が出てきはしないか、ということだと思います。
そんな受験生の心理を察して、色々な単語・熟語集が出版されていますね。
それを1ページ目から覚えていくのも1つの方法ですが、単語は単独で使われるものではありません。前に来る動詞や形容詞、後ろに来る前置詞や副詞などと共に覚えることが大切ですし、何よりも文章の中で使われている意味と用法を覚えれば、覚えやすいし、英作文にも役立ちます。
英単語を覚えるコツが載っている本として、多賀敏行『外交官の「うな重方式」英語勉強法』(文春新書)を薦めます。
この本には英文法の知識がどんな風に役立つかについても興味深い事例と説明が述べられています。
通学の電車の中で読んでみては如何でしょうか。
2009年11月18日 (水)
コンピュータサイエンス学部の片倉です.
Booby trap [ブービートラップ] を知っていますか? 私がこの言葉と最初に出会ったのは, 多分ベトナム戦争に関連してだったと思います. 南ベトナム解放民族戦線が米軍に対して使った戦術の一つとしてです. 戦争などの際に敵に対し仕掛ける落とし穴その他の多様な罠のことで, 至って古典的な戦法でもあります. 今日は, 戦争ではなく通常の仕事の中で, 特に専門家が引っかかり易い Booby trap の一つについて書いてみようと思います. 分野の異なる複数の専門家の共同作業の際に起こりがちなチョットした, そして時には重大な結果をもたらす専門用語に潜む落とし穴についてです.
一般に科学技術の分野では Technical term [専門用語] は, 多少のニュアンスの違いはあるものの大筋で万国共通, 同じ意味を持つと思われています. これが専門用語の最大の利点で, 通常同じ分野の専門家同士では, お互いに多少相手の言葉が苦手でも必要最低限のコミュニケーションは専門用語を知ってさえいれば取れてしまいます. 逆に, これを知らないとその分野の専門家とみなされません. が, 現実はそうと単純に信じてばかりは居られない様でもあります. 政治の世界などでは珍しいことではないのかも知れませんが, 科学技術の分野でも同じ言葉が異なる意味に使用されたり時には全く反対に作用することがあることは, 専門家でも気づいていない人が少なくないように思っています. 念のために断っておきますが, 故意に意味を捻じ曲げたりすることを言っているのではありません.
私が長くかかわって来た空気や水などの流体を取り扱う場合を例に取ると, 「開 (open) 」 と 「閉 (close) 」 がその典型です. 例えば原子力発電所などでは, 冷却水などを流す多くのパイプが絡み合う様に配置された複雑な管路系が利用され, その管路系に配置された弁では, “開” いている時にはそこを水などが流れ “閉” じている時は流れません. ところが電気回路では, スイッチ (開閉器という呼び方があります) が “閉” の場合に回路に電流が流れ “開” の場合には流れません. “開/閉” とその結果である “流れる/流れない” の関係が全く逆転しているのです. 非常に紛らわしいことに, 電気スイッチで弁を操作するシステム (コンピュータ制御が普通の今ではこれがあたりまえ) では, 通常, 停電時の安全性を考えスイッチが “開” の状態 (すなわち電気が切れた時) で弁が “閉” じる (システムが停止する) 様になっています. 流体分野でも “回路” という言葉を用いる場合があり, 尚更です. 事故などの緊急時にあわてて 「そこを開けて!!」 と頼んだとき頼まれた人間のとっさにとる動作は, その人間の日ごろ慣れ親しんでいる分野 [バックグラウンド] や立ち位置によって全く異なる可能性があると言うことです. 自分が普通に使っている言葉の中に 「方言」 とも言うべき自分の周りでだけ通じる言葉が混じっていることに気づかず全て 「標準語」 だと信じていないか, と疑ってかかることも, 危険を回避し日々の安全・安心を実現するために必要だと感じています.
なお, 以上書いた様なことは科学技術の分野に限らず時間的や空間的に異なる複数の分野 (世代間, 地域間, 文化間などなど) が交わるあらゆる場合で普通に起こり得ることだとも思っています. 時には常識 (と思っている事) を疑ってみると, 違う世界やより広い世界が見えて来るかも, です. Booby [まぬけ] 呼ばわりされない為にも...
片倉寛
2009年11月14日 (土)
こんにちは。東京工科大学CS学部教員の青バラです(゚▽゚*)
来年4月からコンピュータサイエンス学部に2つの新しいコースが創設されます。ご存知ですか?? 今日は、生活・環境情報コースについてお話します。
皆さんの周りには携帯電話から情報家電までいろいろな製品がありますね。このコースでは、ICT(Information and Communication Technology)技術を使って、生活者の目線から、安心安全、エコロジー、環境などこれからの社会に必要となってくるテーマを学んでいきます!!
で、何を勉強するかということですが(*´ω`*)
現在、卒業研究でショッピングモール内での迷子探索のための研究を行っています。
ICタグをつけると施設内のどこにいても迷子がすぐに見つかりますv(*^^*)v
研究室のY君が作成したシミュレーション図を見てください。
これはショッピングセンターです。実在のアウトレットをモデルに自分でソフトを用いて作成しました。
1階に迷子(青が迷子)がいるときに、アンテナからの電波でみつけたよという図です。
この研究を進めていって、遭難や災害の時に役に立つシステムができればいいなと思っています♪ またこの他、ICタグは、農作物や家畜、商品、ペットや大切なものにつけたりすると便利に使うことができますね。
ほんの一例ですが、生活・環境情報コースのことが少しでも分かっていただけたでしょうか。このように身近なところから生活に役に立つことを考えていくコースです。この研究を進めていくには新しいアイデアがとっても必要です!! いいアイデアがあるよという人は一緒に勉強して、生活に役に立つことを考えていきましょう(´∇`)
2009年11月 9日 (月)
初めまして。母波赤でございます。
本日は一風変わった工科大の景色をお送りしたく、筆を握っている次第です。
まずは軽いジャブから。
まあ、3Fにあるごく普通の搬入口ですね。物品搬入のときに開くのですが、もしも内側から開けてしまったら恐ろしいですね。
続いて。
山の中の大学だと、マムシが出るみたいですね。ちなみに私はまだ一度も出会っていませんのでご安心を。
と、ここまでは見かけるだろうというスポットでしょう。
ここからは珍五景にふさわしい場所をご紹介します。
この写真は室内にあるマンホールを写したものです。中々見られない光景かと思われます。
こちらは廊下にぽつんと存在するシャワーの写真です。緊急時に何かをするのでしょうか。ちなみに排水溝は見当たりませんでした。
そしてこれは極めつけ!
謎の部屋、通称「ロボドリル」です。
奥行きは2メートルもない空間だと予想出来ますが、何でしょう…?もしかしたら、中に片柳学園の平和を守る的な何かが、出撃の日を夢見て待機しているのかもしれませんね…。
入れない場所もあるかもしれませんが、興味のある方は、工科大に来たときに探してみて下さい。
もしかしたら、在学生も知らない、という可能性もありますが…。
以上、パンフレットにない!工科大珍五景!をお送り致しました。
それでは次に会える時まで、さようなら。
CS学部教員 母波赤より愛を込めて。
2009年11月 2日 (月)