町の本屋さんで未来予想図
どうも。学内では数学を担当しているストラトです。
寒くなってきて、もうすぐ期末試験や受験シーズンですね。きっとこれを見ている皆さんは試験勉強に頭を悩ませていることでしょう。今日はそんな試験から離れて、ちょっと未来のことを想像してみませんか。
ではまず質問から。みなさんは、数学っていったい何の役に立つと思いますか?
例えば、本屋さんに行ったときに参考書コーナーからちょっと離れて、理工系の本が置いてあるところに行きましょう。本屋さんにもよりますが、数学の専門書が置いてあるところもあるでしょう。そこには皆さんが大学に入ってから学ぶ「微分積分」や「線型代数」の本があります。その他、「微分方程式」「代数学」「リーマン幾何学」「確率論」などいろいろなタイトルの本があるでしょう。その目次を見てください。きっと今は理解できない言葉たちが頁を埋め尽くしているでしょう。
その本たちの中に「微分方程式で数学モデルを作ろう」(日本評論社)があったら手に取ってその目次を是非見てください。そこには皆さんも知っている言葉が沢山並んでいます。ロケットの飛行、広告に対する売上げ反応、美術品の贋作、伝染病、軍備競争の力学、etc…
ちょっと意外な気がしませんか?実は、数学はいろいろなところに直接的に利用されています。携帯電話に使われているGPS、クレジットカードのセキュリティのための暗号、車のエアバッグ、保険の計算、証券や金融における予測。挙げたらきりがありません。
残念なことに高校の教科書にはこれらの応用は出てきません。でも、みなさんの未来には大学生の自分が待っていて、そこには上に出てきた応用例を理解するための学問やいろんなことを学んだり考えたりする時間が待っています。
いまの皆さんには学ぶことも想像することもいっぱいあるでしょう。そしていまの勉強や想像は未来につながっています。みなさんが漠然と考えていることが未来では重要なものとして実現することだってあるでしょう。その想像をなくさないようにしてください。
未来にこの大学に入学したらその実現ができるようにいっしょに学びましょう。では。
CS学部教員 ストラト
2009年12月 7日 (月)