大学の先生は旅行好きが多いかもしれない
黒川です。東京工科大学CS学部の教員です。
先々週の週末は宮古島で自転車のレースに出てきました。宮古島は海を渡る橋が二本かかっていて、それらを含めて島をぐるりと一周すると100kmになります。一日目はそのコースをサイクリングで100km、二日目にまた同じコースで100kmのレースです。サイクリングは基本のんびりで、途中で止まって景色を眺めたり、飲んだり食べたりしながら宮古島を一周します。景色はやっぱり独特で、あの海の色は感動モノで、日常を忘れることの出来る良いイベントでした。
二日目の100kmを走るレースではさすがに止まって飲んだり食ったりはありませんが、私は強い選手では無く完走が目的なのでそんなにすごい走りをするわけではありません。それでも初めくらいは先頭集団に食らいついていこうと頑張ってみたのですが、あまりにも容赦ない先頭集団のスピードは45km/hを超えていて、5kmも持たずにちぎられてしまいました。後から聞くと10kmくらい走った後からスピードも落ち着いてサイクリングペースになったそうなので残念ですがそれが実力なのでしょうがないですね。先頭から遅れた後はマイペースで走っていましたが、自転車でひたすら100kmを走り続けるのは当然シンドイことではあるんですが、とても気持ちよいことでもあって、宮古島ならではの空気感と合わせてレースを満喫してきました。
今回の宮古島の自転車レースは9月にトライアスロンの大会があって、それに向けた自転車の練習という意味合いが強いのですが、こういうリフレッシュがあるとまた日々の仕事を頑張ろうと言う気になってきます。からだにも心にも頭にも休養は大切です。
トライアスロンに出るための準備としては日々のランニングや水泳なんかももちろんですが、減量というのも大きなポイントです。私のホームページの写真は100kg近くあるときの写真なのですが、おかげで今は常に72~73kgくらいの体重になり、メタボ健診にも引っかからない体型になりました。トライアスロンの大会時にはさらに70kg前後まで絞ります。
自転車やランニングや水泳の練習も減量も全て地道な作業です。1週間で5kg痩せるとか10kg痩せるとかっていう謳い文句を見るとニワカには信じられない一方で、こういうニーズがあるんだと思うと少し不安な気持ちにもなります。本来はゆっくり時間をかけて達成する仕事だと思うのです。
それは大学の勉強も同じです。受験勉強もそうかも知れません。すぐには効果が出ない分、身に付くとその人の強みになり、個性にもなるのです。
で、先週末は父母懇談会で福岡と広島に行ってきました。これはもちろんお仕事。大学は東京にあるので、地方に住んでいる父母との懇談会にはこちらから出向きます。私の研究室にいる学生のご両親ともお話をしてきました。私くらいの年齢(40歳)だと、大学に父母会があるの?とちょっとびっくりする人が多いのですが、やってみると結構有意義なイベントだと思います。そんなに長い時間が取れるわけでもないのですが、ご両親の不安を解消出来ることも多いようですし、直接お話を聞くのはこちらも勉強になります。顔が見えるというのは、なによりも安心するということでしょうか。
福岡でも広島でも夜は美味しいお酒や美味しいものを食べました。観光をする余裕まではありませんでしたが、その土地のものを食べるというのは旅行の楽しみの大きな要素です。日本はどこに行ってもおいしいご飯が食べられるので、国内旅行はとても楽しいのです。研究室にはもみじ饅頭をお土産に買って東京に帰ってきました。
さらに、今週末は学会発表で、再び沖縄に行く予定です。那覇近郊に同じ分野の先生が全国からたくさん集まって自分の研究成果を公に発表します。学会にもよるのですが、私の参加している学会は大学院生の発表が多く見られます。うちの研究室も大学院生が発表と思っていたんですが、準備が間に合わず今回は断念。次回は是非とも発表してもらいたいものです。
ちなみに、今年からうちの大学院は学会発表などの外部発表をしていることが修了の条件になりました。同じような条件は多くの大学院で実質的に導入されていて、学会にもよるんですが、実は学会って大学院生が学んだり経験したりする場という一面もあったりするのです。実際、学生だけが集まる発表会なんかも企画されていたりします。
#そうでない学会もあるそうですが私は参加してないのでよくわかりません。
ちなみに学会は全国各地の研究者が集まる会なので全国各地で開催されます。もちろん国内だけではなく、全世界に研究者はいるので、学会は海外でもあって、国際会議なんて呼ばれたりもします。多くの場合、主催する団体が違ったり使用する言語が英語だったりということで、国内でやる学会とは雰囲気が違います。やはり世界中から研究者が集まるので、ある程度は均一な雰囲気なんですが、それでも開催される国の独特な雰囲気も混じって毎回楽しい雰囲気を味わっています。バンケットと呼ばれるパーティーでは開催地の地元の舞踊なんかが披露されたり、その地域の歴史や文化に触れることができたりすることもあります。たまに最後の方になると参加者が謳ったり踊ったりなんてこともあります。一度、一緒になってみんなで踊っている所を同僚の先生に動画に撮られたことがあるのですが、youtubeやニコニコ動画にアップされないことを願ってやみません。
もちろん学術的な議論というのが会議の一つ目の目的であることは揺るぎませんが、こういうコミュニケーションや文化に触れる機会を与えられるのも国際会議の良い所なんだと思います。
私は年に1~2回しか行きませんが多い人は5~6回か、それ以上参加することもあるようです。国際会議でも、大学院生がたくさん発表しています。15分から20分のプレゼンテーションとその後の質疑応答を英語でこなします。正直、ちょっとカッコ良いかもしれません。モテるかどうかは分かりませんが、親はきっと我が子の成長っぷりを喜んでくれます。高校生の皆さんにとって英語は文系>理系と感じるかも知れませんが、実は理系って英語を使える人(使わざるを得なくなった人かも)が多いのです。
というわけで、6月は3週連続で沖縄、九州、沖縄と西の方に飛行機で出かけるスケジュールなのですが、平日は平日でしっかり授業や仕事もあるので今月の私は体力勝負です。
大学の先生は何かと出張の多い職業だったりもするので、旅行の楽しみ方を知っている人が多いですし、旅先での楽しい経験を始めとして経験豊富な人が多いです。オープンキャンパスなどで大学の先生と話す機会があれば、旅行話でも聞いてみるときっと楽しい話が聞けますよ。ここでは書けないような話も含めて。
私も先週と先々週の旅行は楽しめました。来週の旅行も楽しんでこようと思っています。
2010年6月14日 (月)