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2010年10月

2010/10/31

「長い話になるよ」とT#Kは言った

2010/10/31

こんにちは。CS学部で数学の講義を担当している亀井です。

私の専門は幾何学で、普段は図形について研究しています。と言うと、みなさんはどんな様子を想像するでしょうか?
コンピュータに向かって絵を描いている人?風船を膨らましたり縮めたりしている人?
みなさんは「図形を研究する」ということについて、うまく想像することができないかもしれません。

研究者は図形を調べるために、それらの中身を手術したり、押し潰したり、叩いて音を聴いたりします。そんな中で、私は主に図形が喋る言葉を理解することで、その形を調べています。

ということで、今回は「図形が喋る言葉」についてお話してみたいと思います。

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図1の図形を見てください。円盤に穴が開いています(コンパクトディスクや50円玉を想像すると良いです)。
この図形に、点xから出て戻ってくる向きのついたループを描いて、このループに「a」という名前を付けます。ループはゴムのように伸び縮みできると考えます(図1-1と図1-2のループは同じものと見る、ということです)。
また、「a」と逆の向きがついたループには「A」という名前を付けます(図1-3)。さらに、「a」というループを二つ繋げてできる、二周回ったループは「aa」とすることにします(図1-4)。同様に「aaa」、「AAA」なども考えることができます。これらは全て、この図形が喋る「単語」だと思うことにします。

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さて、唐突ですが、ちょっとループを手前に引き寄せてみましょう(図2)。もし、ループが図形の中での連続的な変形で手元に戻ってくるならば、そのようなループ達には「e」という名前を付けることにします。これは「empty(空)」の頭文字で、「なにも喋っていない」ことを意味します。
図1の例で名前を付けた「a」や「A」や「aa」は、引き寄せようとすると穴に引っかかって手元に戻ってきません。一方、「aA」は引き寄せると手元に戻ってくるので、「e」と同じループです(「aA = e」)。つまり、この図形は「aA」という単語は「喋れない」ことになります。

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図3―1は二次元球面と呼ばれる図形で、ボールの表面の形をしています(ビーチボールを想像すると良いです)。
この図形ではどんなループを描いても、引き寄せると引っかからずに戻ってきてしまいます。つまり、この図形は「e」しか喋れない(=なにも喋れない)、ということなのです。

図3-2は二次元トーラスと呼ばれる図形で、ドーナツの表面の形です(浮き輪を想像すると良いです)。
この図形には、「a」と「b」二方向にループを描くことができます。それらを組み合わせて、「ab」とか「aabA」とか「Abb」とか、複雑なループ(=複雑な単語)を作ることも出来ます。ちょっと注意が必要なのは「abAB」で、これは引き寄せると手元に戻ってくるので「e」になります(図を描いて考えてみましょう)。

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こう考えていくと、図形には無口な奴からお喋りな奴までいろんなタイプが居ることがわかります(図4)。

今回は絵に描ける図形ばかり見てきましたが、ちょっと想像できないような高い次元の図形でも、これまでの例と同じように言葉を調べることが出来ます。
そして、彼らの言葉に詳しく耳を傾けると、図形の曲がり方や表面に出来る流れの様子など、形にまつわる様々なことを知ることができるのです。

そんなわけで、私は今夜もワイングラス片手に宇宙の言葉を聴いているのでした(これはウソ)。

CS学部教員 亀井 聡

2010/10/26

Home Coming Day

2010/10/26

「おひさしぶりで~す!」

教員室に、懐かしい顔が続々とはいってきます。
今日は同窓会主催のHome Coming Day。 紅華祭(学園祭)の日に行われ、多くのOB/OGが大学に戻ってきました。私の研究室でも、この日にあわせ研究室のOB/OG会を開催しました。

この研究室から卒業生を送り出して6年。卒業生の6割に及ぶ30名以上のOB/OGが集まりました。大坂、京都や長野などの遠方からも駆けつけてくれました。大感激。教員にとって成長し続ける卒業生に会えるのはなによりの楽しみで教員冥利に尽きます。おそろいのユニフォームまで作って一体感を味わいました。

OB/OGから近況報告を聞き、卒業研究で苦労させられた時の思いでと重ね合わせ、一人前の社会人の顔になってきたなあというのが実感。卒業研究が佳境の現4年生も先輩の話に神妙に聞き入っていました。思い出話に夜が更けるのを忘れ、再会を約束して解散。今日、養った英気を明日からの仕事に活かして頑張っていってほしい!とエールを送り、逆に、たくましく育っている若者から元気をもらったことに感謝、ありがとう!

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皆さん、きずなを大切にしましょう。
CS学部教員 TH

写真は、大学の教職員食堂で行った研究室のOBOG会風景

2010/10/25

CS学部学生実験の紹介

2010/10/25

こんにちは。東京工科大学CS学部の教員Chinnbukutsuです。今回は、CS学部の学生実験について紹介します。学生実験では、はじめにミニ講義が行われ、実験内容等について説明します。以下で、実験内容について簡単に説明します。

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ミニ講義後、パソコンを用いて各グループがディジタルフィルタを設計しています。

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DSPボードを用いてフィルタをリアルタイムで動作させます。

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DSPボードで動作させたフィルタの特性を測定しています。

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最後に、測定値と設計値を比較して、DSPボード上でフィルタが正確に動作したか否かを考察します。その後、各学生が実験内容、測定結果などをレポートにまとめ、提出します。この実験では、この他、着メロの作成なども行います。

CS学部教員Chinnbukutsu

2010/10/05

リトアニアに行ってきました

2010/10/05

8月の下旬に、学会で東欧バルト3国のひとつリトアニアのカウナスに行ってきました。
これまで何回かヨーロッパに行ったことはありますが、バルト3国に足を踏み入れたのは
今回が初めてでした。日本は猛暑の盛りでしたが、リトアニアは暑すぎず涼しすぎずの
気候で、爽やかでした。リトアニアは1990年までロシア(ソ連)の支配下にあり、
その前年のベルリンの壁の崩壊などと時を同じくして独立を果たした国です。
それから20年が経ち、EUにも加盟し(通貨はEUROではありません)、西側の一員として
目立ちませんが着実に国造りを進めています。学会があったのはカウナスという町で、
現在の首都はヴィリニュスですが以前はこのカウナスが首都だったので、今でも
リトアニアで1、2を争う街です。川沿いには旧市街があり、鉄道駅周辺と川向うの
新市街が同居する落ち着いた街です。私たちの泊まったホテルは旧市街の入り口
付近にあり、旧市街に簡単に歩いて行くことができます。旧市街には古くからの教会や
聖堂、城跡が立ち並び、中世ヨーロッパの雰囲気を味わうことができます。

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           カウナスの旧市街には、中世の教会や聖堂が立ち並んで
                    います。写真はヴィタウタス大公教会です。

 学会はソフトウェア(プログラム)を如何に効率的に信頼性よく開発するかを研究する
ソフトウェア工学関連の学会で、ホテルの会議室を借りきって、3日間で30件の発表が
ありました。東京工科大学からも4件の発表があり、これは一つの大学の発表としては
最多です。主にソフトウェア開発を効率的に行うためのモデルの紹介が多く、今後の
ソフトウェア開発に大いに参考になる内容でした。

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             学会はソフトウェアエンジニアリング関連の学会で、
             3日間で30件ほどの発表がありました。

 学会の最終日の午後には、バスでカウナスとヴィリニュスの中ほどにあるトゥラカイに
連れて行ってもらいました。ここは両側を湖に囲まれていて、街の中心のお城も
湖の中の島に築かれています。両側が湖なので湖面をわたる風が心地よく、
また岸からは湖に浮かぶお城を望むことができます。

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               トゥラカイ城は、周囲を湖に囲まれています。

 今回の海外出張では、バルト3国のひとつリトアニアを初めて訪問し、カウナスの
町をゆっくり見学し、学会ではソフトウェア工学の最近の動向を知ることができ、
同じ分野の各国の研究者と親しく交流することができるなど、とても有意義な
出張になりました。

(T. K.)

金木犀が咲きだしました

前回、キャンパスの帚草の紹介をしたTri-Kです。

我が家でも金木犀が咲きだしたので、雨の合間をぬって、八王子キャンパスの金木犀を見にいきました。広いキャンパスではありますが、私が知って居る限りでは、スクールバスが入ってくる西門からの左の道沿いにだけ植わっています。今年の夏の暑さのせいか、樹全体が金色に、という程にはなっていませんが、花を咲かせて独特の良い香りが漂っていました。天気が良くなかったので、残念ながら地味な色調になっていますが。

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研究室への帰りがけに、図書館棟の裏を通りかかると、前から気になっていた茗荷のような植物の群落で、盛りを過ぎた花もありますが、咲きかけの純白の花も咲いていたので、これも撮ってみました。ネットで調べてみると、食用の茗荷の花は、もっと小振りで地面の近くで咲くようで、写真に写っているのは、花茗荷というような呼び方もされているもののように思えます。

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ともあれ、なかなか清楚な花で、キャンパスの風景に彩りを添えてくれていました。
Tri-K

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