CSブログ連載シリーズ 松下的コンピュータゲームの世界
第31話 「押しボタン」を使わないと面白いゲームは作れないのでしょうか?
こんにちは。CS学部教員の松下宗一郎です。
今年はなかなか春の気配が遠い日々が続いておりますが、その分花粉が飛んでこないので、まずは引き分けといった感じでしょうか。
一方、春休みに入り大がかりな実験を行える状況となってきたことから、松下的に長年の課題であったテーマ「コンピュータゲームは、押しボタンで操作しないとダメなのでしょうか?」に若干全力で着手いたしております。
ここで、「押しボタン」を使わないゲームと言えば、まずはWiiリモコン及びWii Fit(いずれも任天堂)が挙げられるかと思いますが、これまでに発売されているゲームタイトルの評価実験が一巡したところで、いよいよサイエンス(科学)の領域に深く分け入ることといたしました。
写真には、以前にも登場したことのある有線式モーションキャプチャー装置(Polhemus社製)がWiiFitとともに写っておりますが、研究室ではキャプチャーしたデータからWiiリモコンと同じ運動情報を、より高い精度で計算できるシステムを開発しました。
また、Wii Fit(こちらは体の重心位置を測定しています)についても、モーションキャプチャー装置にて関連するデータを取り出せることが分かってきております。
コンピュータゲームが、「実際には体験することが難しい何か」を体験できるエンターテイメントであるとすれば、現実における体の動きをそのままゲームに反映させることは、かえって逆効果になっている可能性があります。しかしながら一方で、「押しボタンだけで何かを操作する」ことでは体験することのできない何かにも、大きな可能性があるのではと考えております。
それではまた!
Soichiro C. Matsushita (FF13-2も一段落しましたが、なかなか次が見つかりません・・・)
2012年3月20日 (火)
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