学部4年生が「第15回惑星圏研究会」で学会発表してきました
コンピュータサイエンス学部ネットワークコース快適生活創成ネットワーキング(坪井・田所)研究室助教の田所裕康です。本研究室の4年生が2014年2月19~21日に東北大学(宮城県仙台市)において開催された「第15回惑星圏研究会」に参加しました。この学会は数十件程度の発表数ながら、惑星のプラズマ・大気研究に関わる研究者が国内外から集まる研究会です。2013年9月14日にJAXAによって打ち上げられたイプシロンロケット搭載のひさき衛星による惑星分光観測の初期結果の発表も活発に行われておりました。下記に実際に発表を行った尾原奇風君の感想を掲載します。
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坪井・田所研究室4年の尾原奇風です。
私は2月に行われた第15回惑星圏研究会"Symposium on Planetary Science 2014 "という学会で以下のようなタイトルで研究内容を発表しました。
「Evaluating error characteristics of gyration under uniform magnetic field by Buneman-Boris method」
(Buneman-Boris法を用いた一様磁場中におけるジャイロ運動の誤差評価)
宇宙空間は真空ではなくプラズマという荷電粒子で満たされています。
そのプラズマが磁場に従う基本的な運動の一つに「ジャイロ運動」というものがあります。
プラズマのシミュレーション研究において問題とされる誤差(計算解と解析解の差)に関して、このジャイロ運動に着目し評価を行いました。
私の研究対象分野は宇宙空間です。元々、私は宇宙が好きでした。卒業研究室を選ぶための研究室見学で坪井・田所研究室を訪れ、田所先生が宇宙の研究をされているというお話を聞き、宇宙に関する研究をしたいと考えて研究室を選びました。そして、田所先生の指導のもとで、上記のような「宇宙の研究」を一年間行いました。CS学部の他の学生達の多くはIT分野の研究で、私の研究は他の学生達とはかなり研究内容は異なっていましたが、プログラミングやシミュレーション技術では、CS学部で学んだことが大いに役立ちました。
学会は仙台の東北大学で行いました。
記録的な大雪となった一週間後くらいでしたので東北大学は雪だらけでした。
学会では口頭発表とポスター発表があります。
今回、私はポスター発表をさせて頂きました。
ポスター発表とは、PowerPoint等で作成した10数枚の紙を張り出して発表する形式となっており、発表中に質問を受けることがしばしばあります。
それが議論となり研究の新たな考察に繋がる場合もあります。
対話に近い感じなので、それほど緊張しないで望めました。
当然英語なのですが質問の意味が分からず、結局その場では答えることができませんでした。
自分の英語力の低さに葛藤を覚える瞬間でもありました。
学会では私以外の学部生は2人いました。他大学の同級生が発表を行っているのを見て良い刺激を受けました。
今でも連絡を取り合える仲であり、素晴らしい出会いでもありました。
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CS学部ではコンピュータに関するあらゆる事を学ぶことができます。
しかしコンピュータはあくまでツールであり、研究等の自分のやりたいことにどう活かせるかが重要です。
是非、様々な可能性を考えながらコンピュータサイエンスを学んで下さい。
2014年5月 1日 (木)