2015年3月12日(木)~13日(金)に、沖縄県石垣市の大濱信泉記念館にて、電子情報通信学会マルチメディア情報ハイディング・エンリッチメント研究会(EMM)が開催されました。
電子情報通信学会は、国内で最大規模のIT関係の学会で、EMM研究会はその中の一つです。
この研究会では、画質・音質評価、知覚・認知メトリクス、人間視聴覚システムなどの研究内容を扱っています。
3月12日(木)には、ニュースで話題になったビットコインに関する招待講演が1件、ポスター講演が17件行われました。ポスター講演は主に学生によるもので、東京理科大学からは学部4年生も発表に来ており、卒業研究や修士研究をまとめた成果などが発表されていました。ポスター講演では、発表が午前の部と午後の部に分けられ、同時にポスターを使った発表が行われます。聴講者は興味のある研究発表を回りながら聞く形式となります。
3月13日(金)は、8件のレギュラー発表が行われました。
こらちは一人ずつ登壇し、全員の前で発表を行います。
発表時間も一人あたり25分ありますので、技術的に深い内容の発表が行われます。
発表者は主に大学の教員や社会人の研究者の方々でした。
その中で、東京工科大学からは、コンピュータサイエンス学部4年生の幸地ひかりさんが発表を行いました。幸地さんはもちろんレギュラー発表です。
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こんにちは、幸地ひかりです。
私は、「多段ブルームフィルタと墨塗り署名を用いたSNSにおける相互個人情報保護のための高速フィルタリング」
というタイトルで、卒業研究の発表を行いました。
研究室の先輩が、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で他人に個人情報を漏洩されない研究をしていました。例えば、ボブが「アリスは八王子の大学に通っています」と書き込みをすると、アリスはボブに個人情報を漏らされてしまいます。
そこで、他人の書き込みに対して、閲覧者に応じて自動的に
「彼女は東京の大学に通っています」になったり、
「友達は日本の学校に通っています」になったりするような仕組みを先輩が作りました。
一方で、発言の内容を正確に記録するためにデジタル署名が用いられることがあります。
先輩の研究では、発言された内容が部分的に変化してしまうため、このままではデジタル署名が付けられません。そこで、私はこのような発言内容にもデジタル署名を付けられるようにしました。
実は、私は石垣島の出身です。研究会の開催場所も家の近所でした。
発表会場の大濱信泉記念館には、私の発表の時に母も駆けつけてくれました。
地元での発表となりましたが、やはり優れた研究者の方々が私の前後に発表されていて、とても緊張しました。
研究会には懇親会があると聞いていて、先輩たちの話では洋風ホテルの大広間のような場所で行われるという話でしたが、今回は先輩の話とは少し違った感じでした。
懇親会では優秀な論文の著者が表彰されていました。残念ながら私は表彰されませんでしたが、皆さん素晴らしい研究をされているなと思いました。
会場の近くには有名な730交差点(ナナサンマルこうさてん)があります。
矢印が右側から左側に移動しています。由来は是非調べてください!
ぱいーぐるもよろしくお願いします!
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以上が幸地ひかりさんによる報告となります。
東京工科大学の学生は、学部生でも積極的に学会発表を行っています。