キーボードの正しい打ち方ってあるのでしょうか?
こんにちは。コンピュータサイエンス(CS)学部教員の松下宗一郎です。CS学部ではプログラミング言語を修得することが1つの大きな目標となっていますが、その際に欠かす事ができないのがキーボードによる文字の入力です。速くかつ正確に打つ事ができれば良いのではと思われますが、プログラミングのプロを目指すのであれば、「疲れない」打ち方が大切になってきます。
以前にテレビ番組に出演した研究室の学生は「疲れないキーボードの打ち方」を探求するために、腕時計型モーションキャプチャーシステムを使った検討を進めてきましたが、このほどその第一報を情報処理学会シンポジウムにて発表いたしました。

学会では論文発表を行うとともに、実際にキーボードとモーションキャプチャーを会場に持ち込んで、キーボードを打つ際の手首の動きがどのようになっているのかを、文字を入力する速さを変化させたり、キーボードそのものを取り替えたりして調べる実演展示を行いました。そして、「疲れる」キーボード入力では、手首の向きがより大きく、かつ急激に変化しているのではという仮説に至りました。
とは言え、研究はまだ始まったばかりです。コンピュータへの文字入力をできるだけ素早くかつ正確に行うためにキーボードが登場し、現在のような使われ方になってから既に約40年あまりが経過していますが、使う人にとって疲れの少ない打ち方やキーボードそのものを選ぶことについては未だに解明されていない部分が多く残っています。今後は、小型軽量でいつでもどこでも気軽に使えるモーションキャプチャーを使い、肩こりの心配をサイエンスで解決していきたいと思います。
それではまた!
Soichiro C. Matsushita (FF最新作のプレイ時間が160時間になりトロフィー制覇は目前です)
2017年3月30日 (木)