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2017年12月

2017年12月15日 (金)

Vol.2 学生が優秀論文賞と優秀プレゼンテーション賞受賞の快挙! 

2017年12月15日 (金)

東京工科大学コンピュータサイエンス学部講師の柴田です。研究室の学生の体験を紹介させていただきたいと思います。

2017年6月に北海道札幌市で開催された情報処理学会のシンポジウム「DICOMO2017」に、研究室に所属するコンピュータサイエンス専攻修士課程1年の阿座上知香さんが、論文執筆、発表を行ない、優秀論文賞と優秀プレゼンテーション賞を受賞しました。著者は、指導教員2名(柴田千尋、宇田隆哉)との連名になっています。
「DICOMO2017」は、ネットワークに関連する多様な研究に取り組む全国の研究者や学生が集まり、研究論文の発表やディスカッションを行う合宿形式の大規模シンポジウムです。
阿座上さんは、これ以前にスイス、チェコ、台湾、イタリアで開催された学会でも、研究論文を発表している意欲と挑戦心ある学生です。これら大舞台での発表で重ねた経験も今回の快挙を支えました。

0001阿座上さんが受賞した研究論文は、"深層学習に負けないCAPTCHA"の研究に関するものです。CAPTCHAとは、ネットサービスを利用するときなどに、人間と人間になりすましたコンピュータを区別するために用いられるセキュリティ技術です。 たとえば、わざと歪ませた文字や、コンピュータにはわかりにくい画像などを提示して、正しく答えさせることで人間かどうかを判定します。しかし、近年、深層学習という人工知能技術の急速な発達により、従来はコンピュータには読めなかった歪んだ文字や画像が、認識されるようになってきました。そこで、「敵対的ノイズ」とよばれる特殊なノイズを画像に何度も重ねることで、深層学習を使ってCAPTCHAを突破しようとする敵対プログラムに対して耐性のある新しいCAPTCHAを提案しました。こうした技術をCAPTCHAに応用するアイデアは、他の研究に類例を見ないオリジナルなものです。

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今回の活動の客観的な感想を得るために、学部のインタビュアーが学生の声を聴きました。

Q.挑戦してみての感想は?
阿座上:以前、スイスの学会での発表に臨んだとき、プレゼン用の資料を入れたパソコンは壊れるわ、英語はうまく話せないわで大失敗しました。今回は日本語でのプレゼンでしたが、しっかりとわかりやすく伝えることができ満足しています。

Q.学部や研究室のサポートは?
阿座上:研究室の先生は、国内外での学会への挑戦を強く推奨してくれ、やる気のある学生には親身に指導してくれます。私が学会にチャレンジできるのも、論文の書き方から、効果的なプレゼンの方法まで、先生自身の経験に基づく実践的なアドバイスがあればこそです。他大学に比べて研究機材面のサポートが充実している点も心強いですね。

Q.これからの目標は?
阿座上:まずは、まだまだ不十分な研究を、追実験などを行って満足いくものに仕上げるのが目標です。その後は就職を予定していますが、深層学習に関する仕事や研究を続けていきたいと考えています。

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柴田研究室の基本方針は、学生の自由な意志と発想を尊重することです。そうしないと、自分では何もできない受け身の姿勢が身についてしまいますから。指導教員として、意欲と向上心ある学生が、より高いところまで到達できるよう、ガイド役になって支えてあげようと心がけています。阿座上さんの長所は、どんな大きな舞台、高い目標に対しても、物おじせずに向かっていくこと。他大学の先生も、彼女の学会参加の経歴を知ると驚きますね。皆さんもICTの最先端領域を見つめながら、私たちと一緒に世界をめざしませんか!

【プロフィール】

阿座上知香 CHIKA AZAKAMI
◆所属/コンピュータサイエンス専攻修士課程1年
◆研究室/人工知能・機械学習研究室
◆出身/県立松戸六実高校

柴田千尋講師/人工知能・機械学習研究室 

2017年12月15日 (金)

Vol.1 大規模展示会「CEATEC」に出展!

東京工科大学コンピュータサイエンス学部教授の田胡です。研究室の学生の体験を紹介させていただきたいと思います。

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2017年10月、幕張メッセで開催された「CEATEC JAPAN」に、研究室でブースを出展し、学生3人が力をあわせて開発した『AIプログラムでオタクアイテムを動かすプラットフォーム』の提案とデモを行いました。
「CEATEC JAPAN」はアジア最大級のスケールを誇るITCやエレクトロニクスの国際展示会で、2017年は4日間で15万人以上の来場者を記録した大規模なものです。企業の出展が多くを占める会場で、東京工科大学ブースでは、IoTやAI関連をはじめとする様々な分野の業界関係者・技術者との交流が活発に行われ、今後の産学連携の足掛かりを得るなどプロジェクトの進展につながっています。
参加した学生たちにとっては、ビジネスの最先端に触れながら、将来のITC分野での活躍にプラスとなる貴重な経験を積む機会となりました。

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今回、CEATECで公開したのは、クラウド上のAIプログラムにより、トイサイズの小型ロボットなど身近なデバイスの制御を行うためのプラットフォームです。カメラやセンサーを搭載した戦車による自律的なバトルゲームや、"人格"を持たせたフィギュアや3Dキャラクターなどとの会話を可能にすることをめざしており、その開発のスタイルは、誰でも参加できるオープンプロジェクト形式での活動を念頭に置いています。
将来、このプラットフォームが実用化されれば、少し前の高性能ロボットと同等の機能を、数千円レベルのコストで実現することも夢ではありません。今回のデモ展示は、やがておもちゃの世界に起こるであろう革命的な進化を、他に先駆けて提案したものと言えます。
実際に開発を担当したのは、今回ご紹介する、杉崎君、樋口君、田部井君です。ミドルウェアやAIなど各自の得意領域の知識を持ち寄って開発にあたり、展示会でのデモや来場者への説明も学生主体で実施しました。
コンピュータサイエンス学部および田胡研究室では、実社会を幅広く視野に入れて実用につながるものづくりや新規ビジネスの創造、先端研究などに取り組む学生に、できる限りのバックアップを行っています。

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■今回の活動の客観的な感想を得るために、学部のインタビュアーが学生の声を聴きました。

Q.挑戦してみての感想は?

樋口:自分にとって初めての学外発表であり、外部の人たちが何に興味を示し、自分たちがどこに注力していけばいいのかを明らかにできたことが最大の収穫です。今後の取り組みの指標の全体像を決めていくうえでとても役立ちました。

田部井:多くのことを学べましたが、特に良かったのは、人に説明するスキルの重要性を実感できたこと。他のメンバーがそつなく説明をこなしている様子を見て、コミュニケーション力の向上が自分の大きな課題になりました。

Q.学部や研究室のサポートは?

樋口:研究室の田胡先生がクラウドに非常に詳しく、研究室自体が本学のクラウドシステムの構築を手掛けていることもあって、ソフトとハードの両面でサポート基盤が整っていたことがありがたいですね。研究室メンバーの専門も、サービス、インフラ、ハードなどさまざまなので、誰かに相談すれば必ず解決のヒントが得られるのが強みです。

田部井:チームでプロジェクトに取り組むのが初めての経験で、作業の進め方で迷っていたとき、先生から情報共有を徹底するように教えられ、壁を超えるきっかけになりました。絶対に一人ではできないプロジェクトなので、研究室の頼れる仲間の存在は大きいですね。

Q.これからの目標は?

樋口:今後は新たなメンバーを加え、より強力な体制で団体設立をめざしてプロジェクトを進化させたいと考えています。オープンプロジェクトですので、将来、卒業した後も関わっていきたいですね。

田部井:CEATECの戦車のデモでは、単純な制御しかできませんでしたが、今後は周囲の状況を読み取って正しい行動を選択できるようレベルアップさせ、実用化に少しでも近づけるのが目標です。

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田胡研究室には、最先端かつ実用的なものづくりがしたい、展示会や国際学会で発表したい、在学中に起業したい、などさまざまな夢や野心を抱く学生が集まっています。このような多様な価値観の中でトップをめざし、しかも社会やビジネスとの連携も進めていくことが本研究室の目標です。学生には、こちら側から課題を押し付けることはなく、それぞれの人生の目的に適った活動に全力で取り組んでもらうことを重視します。『AIでオタクアイテムを制御するプラットフォーム』にしても、学生にとって身近だからこそ真剣に取り組める良さがあります。しかも、世界に通用する日本らしい魅力を持ち、さらには人間とコンピュータの関係性を変革する可能性まで秘めていると考えています。こんな夢のあるプロジェクトに自分も関わりたいという方を、私たちは待っています

【プロフィール】

樋口裕次郎 YUJIRO HIGUCHI
◆所属/コンピュータサイエンス専攻修士課程1年
◆研究室/オープンソフトウェアシステム研究室
◆出身/県立前橋高校出身

杉崎勇斗 SUGISAKI YUTO
◆所属/コンピュータサイエンス専攻修士課程1年
◆研究室/オープンソフトウェアシステム研究室
◆出身/第一学院高等学校

田部井洸稀 KOUKI TABEI
◆所属/コンピュータサイエンス学部4年
◆研究室/オープンソフトウェアシステム研究室
◆出身/都立片倉高校

田胡和哉教授/オープンソフトウェアシステム研究室

2017年12月15日 (金)

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