多摩地域マイクロツーリズムプロジェクトで優秀賞を獲得しました!
はじめに
こんにちは!サービスデザインシステム研究室(システム開発道場)の2年の安野裕貴です。私たちは細野准教授のもと同じく2年の阿部祐大、横井大将、金成斌の4人で「たまこねくしょん」というチームを結成し、多摩大学を初めとする産官学で企画・運営された多摩地域マイクロツーリズムプロジェクト(タマリズム)に参加しました。
現在はコロナ禍の長期化により、観光・宿泊業をはじめ地域経済が大きな影響を受けています。タマリズムプロジェクトではこのような多摩地域を活性化するために様々なアイデアを持った大学生が集まり事業化に向けて活動を行っています。私たちたまこねくしょんはコンピュータサイエンス学部で学んだ技術力を活かして地域経済の活性化のために活動を行っています。地元のお店や直売所、特産品の写真撮影やお散歩を楽しみながら地元を楽しめる農観連携アプリの開発や地元経済を活用できるようなビジネスプランの作成をしました。今回はプロジェクトが開始してからの1年間の経過についてお話したいと思います。
マッチング会
最初にマッチング会についてお話しします。2022年5月7日(土)にタマリズムコンテストの事前説明会がありました。事前説明会では、タマリズムプロジェクトの概要説明や昨年度の実施事例の紹介、最終審査会までの説明が行われました。事前説明会を終えてからは、6月11日(土)に開催されるタマリズムマッチング会に向けて、プレゼンテーション資料・動画を作成しました。
タマリズムマッチング会は、多摩市立複合文化施設(パルテノン多摩)で行われました。マッチング会では、多摩地域マイクロツーリズムコンテストに参加している学生チームと企業・自治体が交流を行いました。最初に5分以内でスピーチを行い、1時間のグループディスカッション形式で2回発表を行いました。実際にお仕事をされている企業の方々からのお話はとても興味深く、企画を考える上で重要な考え方、価値観などを教えていただきました。マッチング会の中で、サービスを考える上で必要な点は、「利益が出るか」「シナリオ作りができているか」であるとお話がありました。サービスであるため、利益を上げなければ続けることができません。シナリオ作りでは、顧客がサービスを利用する上で得る価値を明確にすることが重要です。サービスを利用した顧客がどのような状態になってほしいか、というサービスのゴールを決定することが重要であると教えていただきました。
一次審査会
次に一次審査会(6/11)についてお話します。一次審査とは実際に審査員の前でプレゼンを行い、実現可能性や地域の経済の活性化に繋がるかなどを市役所や地元の企業の方に評価してもらいます。一次審査に参加したチームの中から10チーム程度が今後も最終審査会に向けて活動を続けることができます。
一次審査会に向けてプレゼン資料や動画を作成しました。マッチング会で学んだ利用するユーザーのユースケースや収益と価値の流れをCVCA(Customer Value Chain Analysis; 顧客価値連鎖分析)によるモデリングを行い完成しました。さらにアプリのイメージをもってもらうために、一次審査の資料作成ではFigmaというアプリの外観を作成できるツールを利用しました。アプリのUIの作成は使うユーザーが利用しやすく、機能を分かりやすくするためのデザインセンスが問われます。問題発生です!チームメンバーの中にはデザインに長けている人がいません。悪戦苦闘しながらも動くアプリが作れたときはチームメンバーで感動しました。一次審査の本番当日はとても緊張しながら挑みました。本番では普段の大学生活では会えないような多くの大人の前でプレゼンを行いました。待っている時間に対してこのプレゼンはたった10分間という短い時間であっという間に終わってしまいます。後日連絡が来ます。結果は... 一次審査突破です!!
実証実験
次に実証実験についてお話します。実証実験では私たちが作成したサービスが実際に地元で利用してもらえるかどうかの検証やアプリの開発をしました。アプリの開発では画像投稿アプリを作成しました。①たまファーム、②グルメ、③たまさんぽ、④おみやげの4つのタグを事前に設定することでより地元愛をもってもらえるようにしたいと考えています。さらに今回の検証では稲城市観光課の藤間様にご協力して頂きました。ありがとうございました。10/30にいなぎ発信基地ペアテラスにて稲城市に住む住民にアンケートやアプリの体験会を行いました。いきなり初対面の人と話すのはとても緊張しました。
プレゼン講習会
次にプレゼン講習会(11/20)についてお話しします。タマリズムの1企画として行われたプレゼン講習会では、最終審査会でのプレゼンに向けての話し方の講座やプレゼン資料の内容について講師の方からコツを教えていただきました。いままでの学校の授業とは全く異なる社会人向け講座を受けることができました。
大学コンソーシアム八王子学生発表会
次に「大学コンソーシアム八王子 学生発表会」(12/4)についてお話しします。大学コンソーシアム八王子とは八王子にある25の大学が集まり研究内容について発表を行う学生発表会です。私たちは今回のプロジェクトの活動内容をまとめて観光まちづくり提案セッションで発表を行いました。他大学の発表も拝聴しました。学生らしい発表や私たちの思いつかないような分野の発想も多くとても勉強になりました。また正式な場でプレゼンを行う練習になりました。なんと結果は最優秀賞を受賞しました!!
最終審査会(ドラフト会議)
最後に最終審査会(12/17)についてお話しします。発表の3日前に集合して最後の練習を行いました。前日にメンバーの一人がコロナにかかったことが判明し、2人で練習をしました。大学に来られようになるまで1週間かかるので最終発表に全員で発表できなかったのがとても残念です。練習は15時から19時まで行いました。どれだけ練習しても緊張が緩むことはなかったです。練習の後、夕飯を食べに行きました。その時に優秀賞を取れたら良いねといった話をしました。
最終発表の舞台は東京たま未来メッセでした。発表したところはホームページによると天井高10m、2,400m²あるそうです。デカイ!!メンバーの一人がコロナで休んでしまったのが気がかりでした。私たちは3番目に発表しました。1番目の発表2番目の発表と近づくにつれて緊張感が高まってついに発表!となった時には心臓の音が多くの人に聞こえるくらいに鼓動が速まっていました。かなり緊張していたので、最初にマイクに音が入っていないことに気付かず話してしまいましたorz。しかしながら次の発表のメンバーが助けてくれたので発表は時間内に終えることが出来ました。他のグループの発表を聞いているとどれも完成度が高いものであり賞を取れるかどうか不安でありましたが、優秀賞をいただくことが出来ました!!やったぜ。
これからの活動
最終審査会で行われたドラフト会議では「稲城市観光課」と「稲城市観光協会」にエントリして頂きました!! これからさらに企画を磨き、多摩地域の活性化に資するアプリの事業化を図っていきます。乞うご期待ください!!
あとがき
安野 裕貴
たまこねくしょんチーム、チームリーダーの安野裕貴です。今まで私はアプリを自分で開発することはありましたが自身で利用することがメインでした。しかし今回は自身が開発したアプリが世の中で利用されることを想定して考えるのはとても勉強になりました。さらに今回のプロジェクトでは社会人や沢山の人へ向けてプレゼンを行い、プレゼンをする良い経験になりました。これらは自身の力だけではなく助けてくれるチームメンバーやご教授頂いた細野准教授、実証実験にご協力頂いた藤間様ありがとうございました。
阿部 祐大
最初に声をかけてもらってから、こんなに大きな発表になるとは思わなかったです。今回の企画に参加して学ぶことも多かったのでこれからに生かして行きたいと思います。
金 成斌
他のチームの発表もいいものが多くあり、自分たちの発表内容で結果を残せるか不安でしたが、2つの発表で賞を取れたことが嬉しかったです。また、普段の授業では学べないようなことが多くあり、かなりいい経験ができたと思います。これからもこの経験を生かしていきたいと思います。
横井 大将
企業さんとの交流が多く、とても貴重な経験ができたと思います。チームで企画を考え、アプリの開発を行った経験を今後のチーム作業で活かしていきたいと考えています。今後は、技術的な知識・スキルを磨き上げ、チームに貢献することを目標に活動を行っていきたいと考えています。
2022年12月29日 (木)