東京工科大学 コンピュータサイエンス学部 BLOG

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  • 8月のオープンキャンパスについてお知らせします

8月のオープンキャンパスについてお知らせします

2022年8月 1日 (月) 投稿者: CSスタッフ

皆さん、こんにちは!2022年8月7日(日)21日(日)開催のオープンキャンパス(来場型・オンライン型)について最新情報をお知らせします。

オープンキャンパス(来場型)では、コンピュータサイエンス学部の研究室の様子や特徴的な研究内容をご紹介します。8月オープンキャンパスは最近の新型コロナウィルス蔓延状況を踏まえて、密を避けて安心・安全に見学できるように展示致します。

8月7日(日)の来場型オープンキャンパスでは10研究室の教員がそれぞれパネル説明を行います。13:00-15:30 のコンピュータサイエンス学部2(13時)に若干の空きがございますので、こちらもぜひお申し込みください。

また、8月21日(日)の来場型オープンキャンパス及びバーチャルオープンキャンパスの申込を本日開始しました。この回は11研究室の教員がそれぞれパネル説明を行います。

その他、戦略的教育プログラムで行っている各種「道場」の活動紹介、入試概要説明会、キャンパスツアー、学生相談なども予定しております。

なお、来場型オープンキャンパスは7月と同じ定員制で行います。
オンライン型はオンデマンド型動画配信で、予備校講師による総合型選抜対策講座と2023年度入試説明がメインコンテンツになります。

オープンキャンパスの詳しい情報はこちらをご覧ください。https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/index.html
申込フォームはこちらです。https://www.teu.ac.jp/entrance/open/reception/index.html
八王子キャンパスやコンピュータサイエンス学部の様子を見て体験する絶好のチャンスです。東京工科大のスタッフ一同、皆さんのお越しをお待ちしています。是非ご参加ください。お会いできるのを楽しみにしております。

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2022年8月 1日 (月)

アイルランドで開催された国際会議で発表しました!

2022年7月14日 (木) 投稿者: CSスタッフ

はじめに

初めまして,クラウド・分散システム研究室の高木優希です.現在,大学院のコンピュータサイエンス専攻2年です.

今年の6/20(月)から6/23(木)に開催されたGIoTS(Global IoT Summit 2022)に参加し,学会発表しました.タイトルは「Accurate indoor positioning based on beacon weighting using RSSI」で,屋内測位の精度改善についての研究発表を行いました.論文はもちろん英語で,修士1年から続けている研究を発展させ,今年3月末頃から執筆を始めました.論文の締め切りは5/10から6/1に伸び,追実験と論文の校正を繰り返す毎日でした...

その甲斐もあってか査読が通り,発表の機会をいただけることになりました.(92件の論文のうち査読を通したのは40件なので運がよかったです)今回はアイルランドのダブリンでIoT Weekと同時開催でしたので,規模も大きくとても貴重な体験でした.コロナの影響もあり,対面での開催は2年ぶりでしたが無事に現地で開催されてよかったです!私はその旅行記と発表の様子を簡単にサマリーさせていただきます!詳しく知りたい方は研究室のブログをどうぞ!

スケジュールについて

  • 6/19(日):日本出国(夕方)
  • 6/20(月):現地着(朝) → GIoTS(IoT Week)1日目
  • 6/21(火):GIoTS(IoT Week)2日目
  • 6/22(水):GIoTS(IoT Week)3日目
  • 6/23(木):IoT Week 4日目
  • 6/24(金):現地発(朝)
  • 6/25(土):日本帰国(昼)

プログラムについて

GIoTS 1日目(12:00 – 20:00)

  • Registration

会場はホテルの目の前にあり,とても簡単に行くことができました.初めてこのような大きな規模のサミットに参加し,周囲も英語だけなのでとても緊張していましたが,無事に登録を済ませることができました.

A B

  • Paper Presentation Track 2

IoTアプリケーションやサービス,実際の実装についての発表がありました.電波の受信状況からデバイスを識別したり,教育現場やドローンといったユースケースがしっかりしたりしているものはとても聞いていて面白かったです.

  • Opening Ceremony

ビットコインの開発者がサトシ・ナカモトじゃない説についてのお話やIoTに関する講演が行われました.興味深いお話が多く,事前知識の重要性を感じました.

  • Reception

1日目の夜ということもあり,簡単なレセプションが行われました.様々な方とお酒や軽食をつまみながらお話をする形式で,自分は先生にくっついて会話を聞いていました(笑).初日ということもあり,この時は英語が全然聞き取れず,緊張もしていてとても苦労しましたが,先生が他の方々と話しているのを見て自分も頑張って話そうと思えました.

C D

GIoTS 2日目(9:00 – 18:30)

  • Paper Presentation Track 4

IoTのセキュリティやプライバシー,データ保護に関する論文発表でした.私たちが日頃使用しているESP32用のカメラとRaspberry Piを用いて安全な画像のデータ保存や転送を行う研究は,データ処理の方法や考え方が興味深かったです.ローデバイスでの研究はやっぱり制限があって面白いです.

  • Paper Presentation Workshop on Internet of Things Security and Privacy

IoTのセキュリティに関する発表がメインのセッションでした.知らない話も多く,とても興味深かったです.

  • 講演
    • Blockchain Food Supply Chain
    • 5G for Connected and Autom. Mobility
    • IPv6-based 5G, IoT, Cloud Computing Industry Session

E F

2日目は講演のセッションが多く,IoT Week側のセッションを見に行き,先生と別行動でお話を聞いていました.少しずつ英語も聞き取れるようになり,メモを取ったり会話もできたりと,少しずつ環境に慣れてきました.

GIoTS 3日目(9:00 – 23:00)

  • Paper Presentation Track 5

IoTのパイロット試験やテストベッド,実験結果に関する研究発表についてのセッションでした.具体的なユースケースが提示され,内容は難しかったですがとてもわかりやすい発表が多かったです.

  • Paper Presentation Track 1+3→自分の発表)

自分の発表は3番目で,待っている間は緊張で何も頭に入って来ませんでした...発表の時はわかりやすくするために入りをなるべく簡単な話にしたり,ジョークを挟んだりと工夫をしました.Overviewやissue,backgroundの話では笑ってくれましたし,和やかな雰囲気で始めることができました.

G H

発表後には,質問が2つとコメントを1ついただきました.片言の英語でしたが,ちゃんと質問を理解して答えられましたし,ありがたいフィードバックをいただけたのでとても貴重な体験となりました.なお,今回発表したスライドはSlideShareで公開しています.

  • Irish Night

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GIoTS最終日ということもあり,晩餐会が行われました.アイルランドの伝統的な音楽やタップダンスを見ながら参加者で食事をしていました.自分は東大とデンマーク,スイスの方とお話をしながら楽しみました!

おわりに

今回私が参加したGIoTSやIoT Weekのように海外の現地に行き,英語で話す経験はとても貴重で日本に居ては味わえない面白さや驚きがあります.これまでにもIEEE CCEMでの発表を行っていましたが,コロナの影響でリモートになってしまい,私たちの研究室でも海外に行けたのは自分が初めてでした.海外の発表では徐々に対面が増えて来ているので,チャンスがある人はぜひ頑張ってみてください!新しい発見と成長を得られるはずです!

2022年7月14日 (木)

7月17日にオープンキャンパスを開催します

2022年6月23日 (木) 投稿者: CSスタッフ

皆さん、こんにちは!2022年7月17日開催のオープンキャンパス(来場型・オンライン型)についてお知らせします。

オープンキャンパス(来場型)では、コンピュータサイエンス学部の研究室の様子や特徴的な研究内容をご紹介します。研究室の先生や学生から分かりやすく活動を説明いたします。

人工知能専攻から、①機械学習・高性能計算(石畑宏明)研究室、②知能情報処理(長名優子)研究室、③ゲームと認知科学(Grimbergen Reijer)研究室、④データ工学(伏見卓恭)研究室、⑤データアナリティクス(福西広晃)研究室、⑥オペレーションマネジメント(山口淳)研究室を公開します。

先進情報専攻から、⑦情報セキュリティ(宇田隆哉)研究室、⑧音声コミュニケーション(大野澄雄)研究室、⑨先進分子情報(杉本岩雄)研究室、⑩微分方程式(千葉康生)研究室、⑪サービスシステムデザイン(細野繁)研究室、⑫音声&画像処理(大石邦夫)研究室、⑬情報セキュリティと暗号システム(布田裕一)研究室を公開します。

以上の13研究室で皆さんをお待ちしています。入試概要説明会、キャンパスツアー、学生相談なども予定しております。

またオンライン型では予備校講師による総合型選抜対策講座の動画配信を行います。来場型もオンライン型も一回の申込で参加ができます。

オープンキャンパスの詳しい情報はこちらをご覧ください。https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/index.html
申込フォームはこちらです。https://www.teu.ac.jp/entrance/open/reception/index.html
八王子キャンパスやコンピュータサイエンス学部の様子を見て体験する絶好のチャンスです。東京工科大の学生・スタッフ一同、皆さんのお越しをお待ちしています。是非ご参加ください。お会いできるのを楽しみにしております。

2022年6月23日 (木)

「スマホでグリッド」プロジェクト ~第1話 創世記~

2022年5月31日 (火) 投稿者: CSスタッフ

はじめまして、CS学部4年の小谷晏経と申します。

今年3月に開催された情報処理学会第84回全国大会にて発表し、学生奨励賞を受賞しました。発表内容は伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)と大学の共同研究プロジェクト「スマホでグリッド」による研究成果です。これは大規模な計算を文字通り多数のスマートフォンで分散して処理するシステムを開発するものです。

なお、「スマホでグリッド」のことを我々の業界では「SDGs (Sumaho De Grid)」と呼びます。ここでsは何かとツッコまないのがお約束です。

このブログではこれから3回にわたり

  • プロジェクトの経緯
  • 研究内容
  • 学会発表

について、共同研究の過程で私の考えたことを織り交ぜながら詳細にお話ししようと思います。今回はプロジェクトの経緯についてです。少しでも共同研究の雰囲気が伝わればと思います。話が積もりますが、どうぞお茶でも飲みながらお付き合いください。

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▲ミーティングの様子

2021年5月 プロジェクト発足

突然ですが、企業では情報漏洩対策などの理由で従業員に作業用のスマホやタブレットを貸与することがあります。大企業ではこれが数千〜数万台にもなります。そのために相応のコストを割くわけですが、実際のところ夜間や休日には使われません。これらをコンピューティングに活用することでIT資産としての利用効率を高められ、ついでに近年需要の増すAI・シミュレーションに必要な大規模計算の効率化にも貢献し、そうした研究に用いられる既存のクラウドコンピューティングサービスよりも安価にでき、それを利用してビジネスにできるのではないかと考えたのがCTC金融ビジネス企画部の植月修さんです。一石二鳥どころか三鳥か四鳥か、凄まじいビジネスセンスです。

一方、多数のスマートフォンで分散処理を行うアイディアは多くの人が考えるものです(たとえばSETI@homeなど)。本学CS学部の石畑宏明教授もその一人で、本学恒例のコラム「大学の学びはこんなに面白い!」でも紹介されていました(ちょうど10年前!)。

ここに目を付けた植月さんが石畑先生に打診し、さらに本学で推進する実学教育の意味も込め、石畑先生が3年次前期の必修科目「キャリア設計I」を通して参加する学生を募集してくださいました。

同時にビジネスにする上ではシステムの実用性を示すことも重要です。そのために大規模計算の例として、CS学部瀬之口潤輔教授が開発する株価予測シミュレーターを使うことになりました。

6月 プロジェクト始動

参加する学生数として当初4人程度を想定していたところ、実際には10人くらい集まったそうです。そこで開発経験と打ち合わせ可能な時間についてアンケートを取り、私を含め6人が選抜されました。いわゆるエントリーシートのようなものですが、実際には「この時間空いてるひと〰!あ、じゃあこの人とこの人ね!」とか言って選定したとかしていないとか。ともあれ全員プログラミング能力も意欲も極めて高い人達です。

CTCでは普段の業務と別にビジネスアイディアを試す社内企画があるそうで、スマホでグリッドはその1つでした。同時期にもう1つ「メンタルキャンバス」という、見ているだけではわからない子どもの心の状態をデータから分析するシステムを作るプロジェクトもありました。そこで選抜された6人のうち4人が前者、2人が後者に参加することになったというわけです。(※スマホでグリッドの1名はその後都合により離脱し、メンタルキャンバスの1名は途中で新しい人と交代しました。)

6月30日、第1回ミーティング(Zoom)をもってキックオフとなりました。

7月~8月 プロジェクト初期

研究の流れとしては、学生が空いている時間に作業を行い、毎週月曜日にメンバーが集まりCTCのSE(システムエンジニア)である佐原潤哉さんを進行役にZoomでミーティングを1時間ほど行います。

学生は実務経験などなく、仕様や実装方法の策定といった上流工程から行うので、初めのうちは進め方が手探り状態でてんやわんやしていました(開発の様々な工程を経験できる意味では非常に良い経験です)。モチベーションは異様に高いので、学生たちが「こんなものありましたよ~!」と口々に情報を持ち込んだり唐突に株価予測プログラムを完全解析したり異様に凝った報告資料を作ったりと、正直工程や作業計画はあまり意識せず暴走していました(それは自分だけ?)。(ちなみにこの凝った資料のおかげで学会発表の画像や内容を考える手間が省けたのはまた別の話。)

フリーダムなようでいて、あるいはフリーダムゆえなのか、7月の終わりにはネットワークを介して分散処理を行うプログラムができ、8月中旬にはウェブアプリとして実装し、ほぼ現在の形が完成しました。

また佐原さんの進行がこれまた非常にうまいのです。次第にミーティングの進め方も定まっていき、順次作業報告→まとめ→次の作業計画という流れが出来上がっていきました。何より、個々の得意分野(AI、ウェブ開発、AWS、プログラミングなど)に合わせてうまいこと学生に均等にタスクを割り当ててくれます。本職のSEの凄さを実感しました。こういったところは卒業研究などにはない共同研究の醍醐味ですね。

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▲異様に凝った報告資料

9月~11月 プレスリリース・改良・テスト

CTCでは10月初めに中間報告があり、そのために簡単なデモンストレーション動画を作りました。また共同研究契約を締結したという旨のプレスリリースが出ました。その後いくつかの新聞社が取り上げていき、規模が増してきたことを感じました(別に何も変わりませんが)。

開発作業としてはバグ修正や改良を加えながら、実用化を見据えて作ったシステムを AWS (Amazon Web Services) のクラウドサービスを使うように移植していました。CS学部では2年次にプロジェクト演習という必修科目の一部で Microsoft Azure を使ってウェブサービスを作るので、結構とっつきやすく感じます。とはいえ、こうしたクラウドサービスにはコンピューティング以外にもデータベースやストレージ、VPC、アカウント管理など様々なサービスがあり、実務ではこれらを連携させるための体系的な理解が必要となります。個人的に非常に苦戦していましたが(今もですが)、プロジェクトメンバーの助けも借りながらタスクを一つ一つ着実に攻略し、経験値が上がっているのを実感しています。

一方でシステムのテストも行いました。並列処理をする以上、その効率は大きなテーマです。システム全体の計算能力を測れば既存のクラウドコンピューティングサービスと比較することで経済価値を試算し、それらと同様にコンピューティングサービスとして提供できます。結果は思っていた以上に良く、スマホの計算能力を活かせていました。達成感を感じる瞬間です。

12月~2022年3月 学会発表

石畑先生から情報処理学会の全国大会を紹介され、申込み締切の延長にも助けられ、発表することにしました。とはいえメンバー3人とも意欲はあるのですが、論文を書いたこともなければ学会に参加したこともありません。当時はこれから何が必要なのか、どんな困難が待っているのか見当もつきませんでしたが、まあいずれ通る道だろうし普通はできないことだろうと考え、また「どうにかなるでしょう」という持ち前(?)の楽観でやっちゃったのでした☆

学会発表の詳しい様子は次次回に預けますが、予稿を書いて発表して、なんやかんやあって学生奨励賞をいただきました。

4月~

最近は商用化に向けてこのシステムをバックグラウンドにしたサービスの開発などを行っています。学会発表時、他の方の発表で野球の戦略提案を行うAIというものがありました。これとスマホでグリッドシステムを組み合わせることで、一般の計算参加者に報酬を還元する仕組みを作れないかというアイディアです。植月さんが提案し、これを具体的に開発する手順や方法を整理したり、プロトタイプを作成したりして現在に至ります。このプロトタイピングは「見た目だけ実際のウェブサイトっぽく動くものを作る」というものですが、まさにCS学部1年次の必修科目「価値創造演習」での経験が活きます。まさしく学部で学んだことの集大成という感じです。

ちなみにこの共同研究、本来は12月末までの契約だったのですが、3月末までに延長された後、さらに5月末までに延びたという経緯があります。まだ延びちゃったりして。戦いはこれからも続く・・・。

おわりに

このような産学連携の共同研究はインターンシップに近いところがあり、就活に有利なのはもちろんですが、研究でもあるので大学院進学を目指す場合も良い経験になると思います。実際、参加メンバー5人のうち2人はCTCに就職、3人は大学院進学の予定です。

うまくいけば学会発表もできて賞も貰えます。そんなに簡単じゃないって?でも考えてみてください。大人数で研究する分卒業研究よりクオリティは高くなると思いませんか?あとはノリと勢いでなんとかするのです。

また、今回のプロジェクトは卒業研究の研究室に配属される前の3年次前期から始まりました。そして参加メンバーは全員、卒業研究配属先は石畑研究室でなければ共通の研究室でもありません。私は並列処理とはだいぶ離れた認知科学系の菊池研究室です(ここでしれっと宣伝を行う)。脳波を計ったりして人間の脳を数理的にモデリングしています。要するに、自分の専門分野でなくても実績を積めるのです。そもそもコンピュータサイエンスはあらゆる分野が深く関わり合っています。並列処理を理解してこそ人工知能の性能を向上させられるし、並列処理にはオペレーティングシステムやネットワークの知識も必要です。さらに脳の神経回路もネットワークの一種であり、この脳の構造が今日の人工知能・深層学習技術の中核になります。専門分野だけでなく周辺の他分野を理解してこそ、我々は真のコンピュータサイエンティストと言えるのではないでしょうか。知りませんけど。

東京工科大学はこうした実学教育に非常に力を入れており、早期に実績を積む機会が多くあります。あと共同研究では(大抵)研究アルバイト代も貰えます💰学生はぜひ積極的に活用しましょう。

・・・と、ここで今回は一旦筆を置かせていただきます。次回は研究内容について(企業秘密に抵触しない範囲で)詳しくお話しします。よろしくお願いします。

2022年5月31日 (火)

6月12日にオープンキャンパスを開催します

2022年5月28日 (土) 投稿者: CSスタッフ

皆さん、こんにちは!2022年6月12日開催のオープンキャンパスについてお知らせします。

オープンキャンパスでは、コンピュータサイエンス学部の研究室の様子や特徴的な研究内容をご紹介します。研究室の先生や学生から分かりやすく活動を説明いたします。

人工知能専攻から、コンピュータビジョン(青木輝勝・佐々木亮平)研究室、感性・言語コンピューティング(岩下志乃)研究室、ブレインコンピューティング(菊池眞之)研究室、複雑系データサイエンス(瀬之口潤輔)研究室、CSエンターテイメント(松下宗一郎)研究室を公開します。

先進情報専攻から、ネットワークコンピューティング(金光永煥)研究室、ビジネスシステム(竹田昌弘)研究室、シミュレーション技術・数値計算手法(山元進)研究室を公開します。

また、入試概要説明会、キャンパスツアー、学生相談なども予定しております。

  • オープンキャンパスの詳しい情報はこちらをご覧ください。https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/index.html
  • 申込フォームはこちらです。https://www.teu.ac.jp/entrance/open/reception/index.html

八王子キャンパスやコンピュータサイエンス学部の様子を見て体験する絶好のチャンスです。東京工科大の学生・スタッフ一同、皆さんのお越しをお待ちしています。是非ご参加ください。お会いできるのを楽しみにしております。

2022年5月28日 (土)

情報処理学会 全国大会にて学生奨励賞を受賞しました

2022年5月10日 (火) 投稿者: CSスタッフ

こんにちは、大学院コンピュータサイエンス専攻博士前期(修士)課程を2022年3月に修了した張浩鋭と申します。

この3月に開催されました情報処理学会 第84回全国大会にて発表を行い、学生奨励賞を受賞出来ました。そこで、受賞に至るまでの道のりを簡単にご紹介いたします。

私の研究テーマは趣味でもあるボードゲームに着目し、新しい技術を使って今まだにない斬新なボードゲーム用のインターフェースを開発するというものです。具体的にはボードゲームのコマの代わりとして使用可能なLED PoV回転ディスプレイの設計・試作と評価を行いました。PoVとはPersistence-of-Vision Displayの頭文字で、LEDが高密度に配置されたバーを高速で回転させ、点滅のタイミングや色を制御することによって、何もない空間にあたかも空中に浮いた絵を表示させるディスプレイの一種です。私が初めてPoVを見た時にとても感動し、この技術を使ってボードゲームにイノベーションを起こしたい!と強く思いました。自分の好きなキャラクターをあたかも目の前に立っているかのように3D化してゲームのコマとして使えたら凄く楽しいだろうなと思いました。私の研究ではPoVに無線給電技術を取り入れることで電池不要で軽く、そして自由自在に動かすことが出来るまったく新しい電池レスPoVディスプレイを実現しました。この電池レスPoVディスプレイは制御でよく使われているM5StickCというマイコンを使用し、そこに回転センサやLEDを接続して制御しています。M5StickCには各種センサやWiFi、 Bluetoothとディスプレが内蔵され、それ単体が一種の超小型スマートフォンとも言えるマイコンです。回転センサーの計測値をM5StickCで読み取り、その値をC言語に近いArduino言語で作成したプログラムが読み取ることでLEDの色や点滅の動作を決定し、LEDに制御信号を送っています。

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もちろん研究を進める過程ではさまざまな困難がありました。PoVディスプレイを設計するにあたって、無線給電に起因する超低電力という要件を満たすためにあらゆる部分を小型化、省電力化する必要があります。そこでハードウェア設計にはCAD、そして試作製造には3Dプリンターを用いてゼロから開発を行いました。設計と試作後に動かして要求状況を満たさない部品や機構は都度設計をやり直し、作り直す必要がありました。何度も何度も細かい作業を繰り返し、失敗を乗り越えるたびに成功に一歩ずつ近づいて行きました。困難にぶつかった時には指導教員の服部教授に相談して指導を仰ぐことで、無事に最終設計を完成させることができました。私が設計、開発した電池レスPoVディスプレイは、安定動作と高解像表示の双方を実現しています。この装置のユースケースをデモするため、シンプルで楽しいゲームもデザインしました。

提案している新しいPoVディスプレイのボードゲーム以外の応用可能性を評価するため、2021年10月13日~15日に開催された第4回 医療と介護の総合展メディカルジャパン 東京に参加し、展示と説明を行いました。展示会では共同開発を進めている企業と一緒にPOVディスプレイのデモを行いました。この展示会は医療関連技術を中心にロボット、AI、インターネットサービスなど役立つ多くの技術が展示され、多くのテック系企業が参加、自社開発技術製品を展示していました。展示会には15,000人以上が来場し、私たちの展示ブースでは約150件のプレゼンテーションとデモを行いました。約50名のお客様に新しいPoVディスプレイに興味を持っていただけました。文字表示の特徴について説明、デモを行った後いくつかのコメントやフィードバックを得ることが出来ました。

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見学者からのフィードバックにより、提案したPoVディスプレイはボードゲーム以外にも応用できると考えています。今回の展示会は医療技術に焦点を当てているため、例えばAIボイスのように患者さんや高齢者の方に話しかけながら文字を表示することで医師が患者さんの状態を把握し、心地よい画像を表示することで患者さんの気分を良くし、他の技術製品との関連付けもしやすいのではないかと考えています。また、壁やエントランスにこのPoVディスプレイを設置し、情報を表示することも可能です。その特異な形や特徴から通常のLEDディスプレイよりも注目を集めることができると感じました。この新しいディスプレイを用いてスノードームのようものが出来たらとても楽しいと思います。この技術を発展させて販売可能な商品が出来ればとても嬉しいです。

そして、2022年3月に情報処理学会 第84回全国大会において「Transmissive Spherical Rotating LED POV Display with Wireless Power Supply for Board Games」という題目で無線給電とPoVディスプレイを組み合わせた修士論文に関する研究成果を発表し、学生奨励賞を受賞することが出来ました。

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コロナの関係もあって学会に参加することが初めてでした。当然、発表も初めの経験でしたが研究成果に自信を持っていたことや、英語で発表出来たこともあり、とてもリラックスして臨めました。聴講者や座長には私のPoVディスプレイに強く興味を持っていただき、小型であることや電池レスで高速回転とLEC制御の実現を評価してもらえたことが今回の受賞に繋がっていると思います。発表は英語でしたが、質疑は日本語で答えました。服部教授には質疑応答時にフォローいただき、大変心強かったです。学生奨励賞を受賞できたことは、私の人生において貴重な経験でとても嬉しく思っています。

2022年5月10日 (火)

情報処理学会コンピュータセキュリティ研究会で優秀研究賞を受賞しました

2021年12月18日 (土) 投稿者: CSスタッフ

コンピュータサイエンス学部2020年度卒業の飯野和真です。

2021年3月に開催されました、情報処理学会第92回コンピュータセキュリティ研究会で発表を行い、優秀研究賞を受賞しました。

学部生が学会の研究会発表を行うこと自体珍しいそうですが、コンピュータサイエンス学部では学部生も頻繁に発表を行っており、私も発表しました。

一般的な大学では学部4年次より研究室配属となるのですが、本学のコンピュータサイエンス学部では学部3年次後期から研究室配属されますので、研究成果に磨きをかけることができました。

研究会は、第186回マルチメディア通信と分散処理・第92回コンピュータセキュリティ合同研究発表会という形で開催され、73件の発表がありました。

研究中は困難の連続でした。

当初は、クロス・サイト・スクリプティング(XSS)攻撃を機械学習で検出することを試みたのですが、実際の攻撃に使用されたデータセットが見つかりませんでした。

それでは、他の研究者はデータセットをどうしたのだろうと思い、文献を調べたのですが、どうも彼らのデータセットが不適切であることに気づきました。

このままではXSS攻撃検出の評価が行えませんので焦りました。

そこで発想を変え、なぜ他の研究者のデータセットが不適切であるのか、不適切なデータセットを評価に使うと精度はどうなるのか、どのように評価したら不適切であることがわかるのかを論文にまとめました。

コロナ禍でしたので、発表はZoomによるオンラインで行われましたが、質問者にもお褒めの言葉をいただき、嬉しかったことをよく覚えています。

学生時代に学んだ技術を、今後の仕事にも役立てていきたいと思います。

2021年12月18日 (土)

エレキギター演奏を工学の力でアップデートする「演奏工学」研究

2021年11月15日 (月) 投稿者: CSスタッフ

こんにちは。私は、ギタリストの加茂フミヨシと申します。

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これまで20年間以上音楽業界で仕事をしてきました。特にデジタルコンテンツ分野と、ギター演奏の分野で一貫して活動してまいりました。

現在は東京工科大学と同じキャンパスにある学校法人片柳学園の専門学校、日本工学院八王子専門学校ミュージックカレッジ ミュージックアーティスト科/音響芸術科の専任教員として音楽業界で活躍するアーティストやエンジニアの育成に従事しています。

同時に、社会人の院生として東京工科大学大学院 バイオ・情報メディア研究科 コンピュータサイエンス専攻 博士後期課程で松下宗一郎教授の指導を頂きながら日々研究活動を行っています。

どうして私がそのような活動をしているのか本日はお話させていただきたいと思います。

これまで様々な形で音楽活動をしたり、作品を発表してきましたが、音楽の世界はデジタル技術の到来で大きく姿を変えました。僕がこの世界に入りたいと思った時は、誰しもが「CDデビュー」という言葉を使ってました。今、CDデビューという言葉を使う人はいません。配信なども出てきていますが、音楽の世界は「その次」を模索しなければならない段階に来ていると2018年に確信しました。デジタル技術をベースとした「その次の音楽表現」とは一体何なのか、研究したい気持ちが沸いてきて、現在の仕事・活動は全て継続しながら、休日に大学院に通って研究することにしました。

2019年の4月からデジタルハリウッド大学大学院 デジタルコンテンツ研究科に特待生(特別奨学生)として入学しました。2021年3月、同大学院を首席で修了しDCM(デジタルコンテンツマネジメント)修士号を取得しました。修士課程では、デジタルコンテンツ分野の研究を行いましたが、博士課程に進学し、自分のより深い専門分野である「ギター演奏」を研究したいと考えました。

日本全国の大学院をくまなく探しましたが、エレキギター奏法に関する博士の研究を指導頂ける先生を見つけることができず途方に暮れていたところ、デジタルハリウッド大学大学院の先生が「東京工科大学にギターの有名な先生いるよ!」と教えてくれたのです。え???まさか同じ職場に??と思って、最初は信じられなかったのですが、僕は毎日研究棟Bという建物の11階で仕事をしているんですね。なんと松下宗一郎教授は研究棟Aの建物の11階にいたんですよ!

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10年以上同じキャンパスの中にいたんですよ(笑)信じられませんでした。

面談を受けさせていただいたら、なんと松下先生は僕が執筆した教則本で練習をしてくださっていて、「え、加茂さんって八王子にいるんですか?!」みたいな話になり、一瞬で意気投合しました(笑)

僕としても、松下先生から是非とも学ばせていただきたいことがたくさんあり、2021年4月から松下先生の下で学ばせていただいております。こんな感じで通学しています(笑)

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さて、いったい僕は何を研究しているのか?というと、工学博士の学位を目指しているのですが「演奏工学」という概念を確立していきたいと考えております。

音楽には「暗黙知」が多いとされているんですね。

<暗黙知の例>

  • とにかく練習しましょう(とにかくとは?)
  • スパッと弾きましょう(スパッと?)
  • 脱力しましょう(どのくらい?)
  • 著名な人はこう弾いている(指の長さが違うのですが・・・?)
  • 昔の人は耳コピをしていた(今の人は?)
  • 全身をしなやかに使って(しなやかとは?)

もちろん上記が悪いというわけではないんですけども、実際のところ上記は概念として難しいところもあり、プロでも自分がなぜできているのかということは本当のところはわかっていない領域もあったりするんです。

これらに対してサイエンスの観点から問いを立て、コンピュータの力を使い解決していく。まさに、コンピュータサイエンスと音楽が交錯することで、今まで暗黙知だったことが明らかになる瞬間を松下先生の指導の下、春から何度も体感してきました。

この写真は、毎週金曜日に行われている松下先生の「プロジェクト実習」の様子です。

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僕が考案した「PickFeel」というデバイスを活用して、東京工科大学の大学3年生の皆さんが実験をしながらワイワイギターを弾いて研究をしています。これはSTEAMという新しい学び方なんですね。

エレキギターがうまくなるかもしれない、ってすごいワクワクがあるじゃないですか。そのモチベーションと共に、詳細なデータを研究することで、普通では決して得られない演奏上の秘密を得ることに成功しています。

10月には、初めての国際会議「IEEE GCCE2021」の舞台に登壇し、研究で得た知見を発表いたしました。自分の演奏がリアルタイムで可視化され、即時にフィードバックがもらえるんです!松下先生の超高度なテクノロジー技術と、僕の音楽現場で培った技術が交錯することで生まれた他には無い研究です。

https://www.youtube.com/watch?v=AtamUgbUrGo

同じく、情報処理学会 DPSWSで登壇させていただきました。

https://www.youtube.com/watch?v=nSGkdQ7R7WE

ギターのフルピッキング演奏時に、プロギタリストが「どのような触感を手に感じているか」をレッスン受講者に伝えたいとしても、今まで"それ"をレッスンする方法は存在しませんでした。これも暗黙知ですね。

しかし演奏とは、「どのように弾こうとしているのか?」ということこそが最も大切で、たまたまできた「その感覚」を忘れてしまうことは、上級者さえもしばしばあるものです。

今回発表したデバイスでは、ハプティクス技術を利用し、プロのピッキング時に、弦とピックがどのように衝突しているのか、またその感覚は個人毎に設定を変更して体感ができるようになっています。

失敗した時の感覚も掴めるようになってます。ただ触感だけを感じるのではなく、ビンテージアンプを鳴らした時に得られる高品位な音をモニターできるように作られています。

さらに、「自分で見た自分の右手」でしか得られない目線を、3DCGで再現し、視覚・聴覚・触覚を組み合わせたバーチャルリアリティの世界でギターの最も難しい技術「ピッキング 」の体得を目指したツール、それがこのデバイスです。実際に松下先生の授業で使い、大学生の皆さんの協力を得て一定の成果を挙げることができましたので論文とデモンストレーションにて発表をさせていただきました。

今回、優秀デモンストレーション賞をいただくことができたのですが、これは毎週一緒に研究をしてくれている工科大の大学3年生の皆さんのおかげだと思っています。大学生の皆さんは300分連続の授業なんですけども、毎回物凄い高いモチベーションで授業に臨んでくれていて、博士の研究は大変な部分もありますが、僕も大変勇気をいただいています。

進学先の大学を探しておられる高校生の皆さんには、東京工科大学コンピュータサイエンス学部にはエンタテインメントを研究できる場と、松下宗一郎先生という素晴らしい先生がいることを是非知っていただきたいと思います。松下先生は天才すぎて地球人じゃないような気がしています(笑)

特に音楽やゲーム、アニメが好きな皆さんは、ご自身の好きなことを最先端テクノロジーと掛け合わせてアップデートさせることができる先生が松下先生だと思います!

僕自身の今後の目標としては、アーティストを指導・育成・プロデュースする立場として新時代のデジタル技術を背景としたEdTechとSTEAMを研究した先に「演奏工学」という概念を確立させ博士の学位を取得し、未来の音楽シーンを目指す若者に「NEXT」を伝えられるように頑張っていきたいと思います。

2021年11月15日 (月)

アグレッシブな起業イベント『Startup Weekend』に参加しました!

2021年11月 7日 (日) 投稿者: CSスタッフ

はじめに

こんにちは、サービスシステムデザイン研究室の立石凌です。現在は、大学院のコンピュータサイエンス専攻、修士1年です。普段は、研究をしていたり、TA(ティーチング・アシスタント)として学生の演習を手助けしたりしています。

10/22に八王子オクトーレと東京工科大学で『Startup Weekend Tokyo Hachioji』という起業イベントが開催されました!八王子での開催は、2年ぶりの2回目の開催です。コロナの影響で対面での開催に時間がかかったみたいですが、無事に開催できて良かったです!このイベントは、『ルールがないのがルール』というとてもユニークなイベントです。このイベントは学生対象ではなく、社会人も参加したオープンイベントで、審査員も企業の方がされています。今回のStartup Weekendは、東京工科大学の学生たちが一般社会人の方々とチームを組んで、機能・プロダクトの開発、顧客開発と検証、学びに基づく改善など起業に必要な様々なプロセスを体験できるよう、コンピュータサイエンス学部の先生方が運営を支援しています。

僕は、第1回目の八王子で開催された時と、セブ島(フィリピン)の計2回参加したことがあります。今回は、参加者をサポートするオーガナイザーとして参加しました。

Startup Weekendとは?

Startup Weekendは2007年に米国コロラド州で最初に始まったイベントです。金曜の夜から日曜にかけての54時間で起業についてチームでチャレンジします。Startup Weekendでは、チームでの起業に必要なことを学ぶことができます。

Startup Weekendでは、下記の内容を体験することができます。

  • チームでの起業プロセス
  • アイデアの価値創造
  • 行動力

Startup Weekendでは、3日間でチームでの起業に取り組みます。とにかく考え込むより行動して、チームでアイデアを創造することが大切です!

スケジュール

  • 1日目:10/22(金)18:30〜20:30
  • 2日目:10/23(土)9:00〜20:00
  • 3日目:10/24(日)9:00〜19:00

プログラムの内容

1日目:

  1. 参加者が会場に集合して、交流会をします
  2. ビジネスアイディアがある人は参加者の前で1分間ピッチ(※ピッチとは、短時間で魅力を分かりやすく伝えることです)
  3. 投票が行われ、投票数上位のアイディアを選出
  4. チームを作ります

2日目:

  • ビジネスアイディアのブラッシュアップ、プロトタイプ作りを行います
  • コーチからのアドバイスを受けます

3日目:

  • 最終プレゼンを行います

発表内容まとめ

発表チームのサービスをまとめました。さまざまなジャンルのサービスがあり、実際にインタビューをして、課題解決に取り組んだチームもありました。どのチームも、とても素晴らし発表でした!

  • 『八王子学生グルメアプリ』(大学1年/引地)

サービス:八王子の個人飲食店を紹介してくれるアプリ

  • 『Pack』(チーム名:ハラール・マップ)

サービス:ムスリム向けのハラールフードマップを表示してくれるアプリ

  • 『飲食店向けのデータサイエンス』

サービス:データサイエンスを組み合わせた個人飲食店向けのコンサルティングサービス

参加者インタビュー

参加者インタビューとして、東京工科大学コンピュータサイエンス学部1年の引地翼くんに参加した感想について聞きました。引地君は、最年少の参加者で、Startup Weekendに初めて参加しました。大学授業の「価値創造演習」や「フレッシャーズゼミ」で興味を持って、参加しようと決めたそうです。

H1 H2

↑発表時の引地君

  • 参加しようと思った理由は?

引地)人との繋がりが欲しかったのと、起業の方法について知りたいと考えたからです。

  • 大変だったことは?

引地)チームが1人だけだったので、やることが多くてとても大変でした。

  • 学んだこと

引地)顧客目線になって考えることの重要性と、1人の力でやることには限界があるのだと感じました。

  • サービスで工夫した点

引地)価格帯のレビューを付けることが工夫した点です。

  • 感想

引地)結構、大変なイベントでしたが、成長できる貴重な体験でした。

  • これから参加される方へ

引地)自分でできなかったことは、抱え込まずに他人に頼ることが大切です。

発表結果

優勝は、『Pack』でした!日本に在住のムスリムの願いを叶える素晴らしいアイディアです。評価されたポイントとしては、日本にあるイスラム教の方にインタビューを行い、課題を洗い出したことです。Packは、イベントが終わっても、続けていくそうなので、サービスリリースまで頑張って欲しいです。

おわりに

Startup_all

コンピュータサイエンス学部では『価値創造』について考える授業や演習があり、多くの生徒が議論をしながらアイディアを組み立てています。その中で、興味を持った学生がイベントに参加しています。今後も開催して行くそうなので、学生や社会人に関わらず、ぜひ参加してみてください。僕も会えることを楽しみにしています!

2021年11月 7日 (日)

「Cloud Native Dojo 2021」 を開催しました

2021年9月11日 (土) 投稿者: CSスタッフ

クラウド・分散システム研究室の小山です. 2021年8月25日と26日の2日間で学内の学部2年生を対象にイベント「Cloud Native Dojo 2021」 を開催しました.

Cndj2021

はじめに

Cloud Nativeは,クラウド技術を使用したモダンなアプリケーションの開発を促進する技術の総称です*.特徴的な技術には,クラウドやコンテナ,サービスメッシュやマイクロサービスがあります.すばやい変化が求められている現代のビジネスにおいて,柔軟かつ高速な開発を実現するためにCloud Nativeが注目されています.

* https://github.com/cncf/foundation/blob/master/charter.md

Cloud Native Dojoは,クラウド技術への理解と習得を目的としたワークショップです.対象とする参加者は,学部2年生に設定しました.これは2年生が基礎的な知識がある一方,研究室との接点がなく学ぶ機会が少ないためです.

スケジュール

2日間のイベントは,次のスケジュールで行いました. 講師はクラウド・分散システム研究室に所属する大学院生の小山,髙木です.

日程 プログラム
Day 1 AM 環境構築
Day 1 PM PythonによるWebアプリケーション開発
Day 2 AM Dockerによるコンテナ操作
Day 2 PM Kubernetesによるコンテナ管理

プログラムの内容

Day2 AMのDockerを高木が担当し,他を小山が担当しました.

[Day1] 環境構築とWebアプリ作成

環境構築では,必要なソフトウェアを参加者のマシンへインストールしました.全体の環境を揃えるため,WSL2 + Docker for Desktop + Python3.8 on WSLの組み合わせを採用しました.

Webアプリ作成では,Webアプリケーションフレームワークである Flask を使い簡単なWebアプリケーションを作りました.以下は実際に作成したフォームです.名前を入力し「送信」を押すと,次のページに入力した名前が表示されます.

Cndj2021b Cndj2021c

[Day2] DockerとKubernetes

AMはDockerコンテナの基礎について説明を行いました. Dockerコンテナのメリットを物流で使用されるコンテナの歴史を交えながら理解を深めました. ソフトウェアの開発では,開発環境の土台が安定しなければなりません.私たちが日頃使用しているOSSライブラリは日々更新され,これらの管理を人力で行うのは実質不可能です.この問題を解決したのがDockerコンテナであり,Dockerfileと呼ばれるコンテナ仕様書を使用します.OSカーネルライブラリ・SWパッケージ・ミドルウェア・アプリケーションを一纏めにすることで,前述のような更新の影響を受けることがなくなります.

実際にflaskのコンテナ仕様書からイメージをビルドし,コンテナを作成しました.

FROM python:3.8-slim
EXPOSE 5000 COPY flask-study/ /work WORKDIR /work RUN pip install --no-cache-dir Flask ENV FLASK_APP=form
CMD ["flask", "run", "--host=0.0.0.0"]

また,dockerに関するコマンドを学習し,作成したイメージをdocker hubへpushしました. PMではAMに覚えたdockerコマンドを駆使して1日目の続きを行いました.

作成したDockerイメージを学部のサーバ上に構築したKubernetes上にデプロイしました.以下の図はKubernetesクラスタに配備されたコンテナ(Pod)の一覧をkubectlコマンドで表示しています.

Cndj2021a

KubernetesではPodとServiceを作成し,外部へコンテナを公開しました.設定は,以下のYAMLファイルとよばれる形式で記述します.使用した設定ファイルは,GitHubに公開してあります.

apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
name: demo-pod
labels:
app: MySample
spec:
containers:
- name: demo-container
image: nginxdemos/hello

おわりに

参加者の皆さんは,二日間を通じて授業だけでは学べないより実践的な知識を得られたのではないかと思います.実際の感想やアンケートでも「授業の内容が実際にどう使われているか理解が深まった」や「丁寧に対応してもらえ楽しく理解できた」といったフィードバックがあり開催の目的を満たせたと思います.また,講師として教える事は,参加者の理解度にあわせて適切な情報量や説明が必要であると改めて学べました.今後もこうした取り組みを通じて,やる気のある学部生の皆さんをサポートしていきます.

2021年9月11日 (土)

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